畳(たたみ)は、奈良時代から1300年続く、日本固有の床材です。イグサを編み込んだ敷物状の畳表(たたみおもて)を、芯材となる板状の畳床(たたみどこ)の表面にくるみ、縫い合わせて作られています。

私たちは昭和21年に、当時は藁畳床(わらたたみどこ)の製造会社として、宮城県石巻市桃生町で創業しました。藩政時代からのこめどころである宮城県はわら畳床の全国一の生産地です。ササニシキやひとめぼれなど、収穫後の茎を乾燥した状態に保つ土地の気候により、良質な稲わらを生産できます。

現在では、畳の製造と施工の専門店として、国宝大崎八幡宮(仙台市青葉区)などの寺社仏閣、石巻新橋「芳春軒」など小間を主としたお茶室から、一般住宅、業務用、公共建築まで、伝統的な製法を用いた特に天然素材による畳を手がけています。

素材

国産の畳表は、熊本県八代を中心に、日本各地で地域の特色を持った畳表が生産されています。

わら畳床は、宮城県が全国一の生産地です。私たち草新舎もこのわらを活かす仕事が原点となっています。ムシロ・コモの製造販売からカキ養殖用のわら縄、わら畳床の製造そして畳の製造へと変化。そのテーマは常に稲わらが中心にありました。

寺社仏閣等で使用される畳縁には、格式を表す決まり事が有り、その使用法も厳しく定められています。各宗派の建物の格式や作法に沿って使用しています。一般家庭で多く使われている、様々な柄の付いた畳縁(たたみべり)は、戦後、岡山県倉敷市で生まれ、何千種類の中から選ぶことが出来る様になっています。

草新舎は、畳表、畳床、畳縁の最適な素材を厳選しています。

畳床 (たたみとこ)
地元の稲わら(ササニシキ・ひとめぼれ等の稲わら)を利用した「わら畳床」は宮城県が全国一の生産地。わら畳床は、厚さ50㎝程に積み重ねた稲わらを約10分の一の5~6㎝に圧縮して経糸と横糸で縫い止めて一定の厚さを保っている為、その稲わらの復元力が、座った時や歩いた時に足に直に伝わる、適度な弾力性のゆえんとなっています。
また、自然素材の為、吸放湿性が高く、畳として室内に納入されると、部屋中の湿気を吸収し、天候や室内の乾燥度合によって放湿する特性を持っています。また、圧縮された稲わらは、吸音性や断熱性にも優れ、やさしい足ざわりを備えています。
畳表 (たたみおもて)
国産畳表の産地は、その生産量の8割以上が熊本県です。他にも福岡県、広島県、石川県、高知県、沖縄県そして大分県でも生産されています。
それぞれに地域にはその地域独特の伝統に育まれた、特徴ある畳表が生産され、独自の地域産物として独特の特徴が有り、文化財の保護や地域文化には無くてはならない存在となっています。
畳縁 (たたみベリ)
寺社仏閣等では、今でもお寺や古い建物で紋縁(もんべり)が使われています。これには身分を表す決まり事があり、使用先も厳しく定められています。
また一般家庭で多く使われている様々な柄の付いた畳縁は、戦後、岡山県で生まれ、何千種類の中から選ぶことが出来る様になっています。

畳(たたみ)は、イグサを編み込んだ敷物状の畳表(たたみおもて)を、芯材となる板状の畳床(たたみどこ)の表面にくるみ、縫い合わせて作られています。

技術

各製品の製造工程は、職人による手作業で行います。一つ一つ特徴のある天然素材と向き合いながら、国宝や重要文化財から、業務用、ご家庭用まで、最高の品質で仕上げます。

また、革新的な斜めの縁無し加工技術は、寺社仏閣の畳施工の際に産み出し培ってきた、草新舎独自の特許技法です。